
岡井元憲(おかいもとのり)●プロフィール:笠松競馬の元騎手見習いにして、現在は馬主兼ホースエージェントという異色のキャリアを誇る競馬人。競馬場、トレセン、馬産地、セリ会場に足を運び、競走馬の買い付け業務を行っている。毎年数千頭にのぼる競走馬を“生”で視察。磨き上げられた“相馬眼”は、トータル1000万再生のYouTube「必勝!岡井塾」やTwitterでパドック診断でも披露。
ミッション
「“生”で見た馬、聞いた馬」
-予算オーバーでも買いたかった10傑-
いかにも走ってくる雰囲気
スマイルコレクター(牝)
父:ブリックスアンドモルタル母:コレクターアイテム(母父:ハーツクライ)厩舎:美浦・斎藤誠生産:社台ファーム馬主:DMMドリームクラブ
新種牡馬ブリックスアンドモルタルは各方面からデキが良いと聞いていたが、この馬には特に目を惹かれた。鼻先までスラッと流星がある顔には品があり、皮膚が薄くいかにも走ってくる雰囲気。筋肉のメリハリがついている上に全体のバランスもよく、理想的な馬体の持ち主と言える。目つきからすると、気が強くお転婆かもしれないが、まあ大体、走る馬は得てしてそういった気が強い面があるから心配いらんやろ。
この厩舎の中でも映える馬
カルデナール(牡)
父:イスラボニータ母:ダイワミランダ(母父:ハービンジャー)厩舎:栗東・池添学生産:社台ファーム馬主:社台レースホース
真っ先に目についたのは尻じゃ。冗談で言っているわけではなく、尻が大きいと言うことは大腿骨、脛骨が大きく、当然ながら小さい馬よりも筋肉の量が多く、そのぶん力強い動きが期待できる。実際、この馬は筋骨隆々の馬体の持ち主で、胸元の深さ、首差しの力強さが特徴であり、いかにも息の長い末脚を繰り出しそう。評判が多く揃ったこの厩舎の中でも、とくに注目すべき「映える」馬だわい。
いかにも乗り心地がよさそう
カズゴルティス(牡)
父:アルアイン母:スネガエクスプレス(母父:ウォーエンブレム)厩舎:栗東・杉山晴紀生産:ノーザンファーム馬主:三木正浩
新種牡馬アルアインの産駒の中ではこの馬が目を引く。アルアインはディープの仔にしては大型馬で、それを受け継いだのか、この馬も恐らく500キロ近くあると思うけど、全体のバランスが良い。母父はウォーエンブレムだが、表情からは素直な性格に映るわい。いかにも乗り心地がよさそうな背中のラインで、やや細めの首もスラっと伸びているから、長めの距離が向くイメージ。新進気鋭の調教師と昨今、勢いのある馬主だけに楽しみな1頭じゃ。
末長く活躍できる可能性
レッドセニョール(牡)
父:リアルインパクト母:ポルケテスエーニョ(母父:Medaglia d’Oro)厩舎:美浦・鹿戸雄一生産:ノーザンファーム馬主:東京ホースレーシング
ノーザンファーム、社台ファームだけでなく、毎年バイヤー系のクラブならではの豊富なラインナップが魅力の東京ホースレーシングだけど、この世代はキズナ産駒が良いとの話。しかし、今年の所属馬で面白いのは、リアルインパクト産駒のこの馬じゃ。前駆が非常に逞しく、パワフルな馬体。それを思うと短めが理想と思うが、ある程度は距離の融通も利きそうなつくり。完成度も高く、早期デビューも見込めるが、その一方で7歳まで活躍した父を思えば、この馬も末長く活躍できる可能性もあるわい。
いわゆるグッドルッキングホース
スカイハイ(牡)
父:キタサンブラック母:タイキオードリー(母父:キングカメハメハ)厩舎:栗東・清水久詞生産:下河辺牧場馬主:石川達絵
キタサンブラックを管理した清水先生がその仔でもGIを勝ちたいと思うのは当然。そんな中、早速、今の3歳世代から桜花賞2着のコナコーストが登場したのはさすが。そのコナコーストと同じ血統構成のこの馬は、全体のバランスがよく立ち姿が美しい、いわゆるグッドルッキングホースだわい。馬格はあるが重さは感じさせない適度な筋肉量で、いかにも瞬発力を持ち合わせたつくり。早く実際に走る姿を見てみたいのう。
3歳春頃にはより進化しそう
レッドアウェイク(牡)
父:ドゥラメンテ母:ティズウインディ(母父:Tiznow)厩舎:栗東・中内田充正生産:酒井牧場馬主:東京ホースレーシング
中内田厩舎のドゥラメンテ産駒といえばリバティアイランド。それと比較するのは酷と言われるだろが、この馬も垢抜けた好馬体で、ボリューム満点の胸前がダイナミックで、走りそうな雰囲気が十分。現時点でも完成度は高いが、良化の余地も残り、3歳春頃にはより進化しそう。ドゥラメンテ産駒は前進気勢の馬が多いが、キリっとした顔つきから集中力が高そうで、肉体的、精神的に上手く噛み合えば、古馬になってからも活躍が期待できるんじゃないか。
さらなる成長を感じさせる好馬体
ルクスマーベリック(牡)
父:エピファネイア母:サトノアイリ(母父:ステイゴールド)厩舎:栗東・松永幹夫生産:千代田牧場馬主:ルクス
千代田牧場といえば80年近くの歴史があり、今年ドバイワールドカップを勝ったウシュバテソーロを生産した名門。あの馬は我が強く、それがいい方向に出ていると思うが、この馬もその表情に負けん気が漂い、いかにも勝負根性がありそう。馬体も、トモと飛節が絶妙。それに首差しから背中、トモへのラインも綺麗で自分好みじゃ。既に整っているとは言えるが、筋肉の付きなど、さらなる成長を感じさせる好馬体だわい。
大きなところを狙って欲しい逸材
アラナコア(牡)
父:ブリックスアンドモルタル母:ハワイアンローズ(母父:キングカメハメハ)厩舎:栗東・田中克典生産:辻牧場馬主:CHEVALATTACHE
現3歳オープンのハウゼ君の弟だけど、産まれたばかりの当歳時からバランスの良さや関節、筋肉の柔らかさから来るしなやかな動きは群を抜いていたのう。2歳になってからは馬体重が500キロまでパワフルに成長し、胴が伸びて距離に融通が利く馬体に完成しつつあるし、程よく緩さもあるのでさらに成長の余地も残しとるわい。性格は少しヤンチャだが、乗り手は従順だし男馬なのでそれくらいのほうがレースで周りに怯まずちょうどいい。秋口デビューで大きなところを狙って欲しい逸材じゃ。
2歳ステークスを撫で回して欲しい
ヒデシンイメル(牡)
父:モーリス母:エピファレーヌ(母父:エピファネイア)厩舎:栗東・武英智生産:桑田牧場馬主:ケーエスHD
馬体はややコンパクトだけど、それが逆にデビューの早さでスタートダッシュを決めるに相応しいタイプ。胴は詰まり気味だけに距離はマイルくらいのイメージだが、トモのボリュームは素晴らしく、いかにもモーリス産駒じゃ。胸も深く心肺も良さそうだし、前向きな性格が窺える凛々しい表情にも好感が持てるのう。繋ぎの角度や爪の形状、飛節の角度など故障知らずのつくりだし、2歳ステークスを撫で回して欲しいわい。
2歳重賞を賑わせて欲しい
ヒューマンライツ(牡)
父:シルバーステート母:バージニアキャット(母父:Bluegrass Cat)厩舎:美浦・斎藤誠生産:新井昭二牧場馬主:CHEVALATTACHE
体高は低めで馬体重は460キロ程度だが、前進気勢とパワーやバネは大型馬以上に際立っていて、昨年のセレクショセールでオーナー様にお勧めし、1000万円で購入頂いた1頭じゃ。大きめのシルバーステート産駒は前脚に故障の怖いタイプが多いが、この仔は丈夫そうな骨格や後輪駆動なトモ、後肢の作りでサイズ感的にも心配無用。最終的な距離はマイルあたりに落ち着くかもしれんが、若馬時は1800mくらいまで融通は利くだろうし、低重心なので育成場でもゲートは速く仕上がりも早い上に、我らの斎藤誠先生が手がけてくれるとあれば、ぜひとも2歳重賞を賑わせて欲しいわい。
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