SPREAD編集長・山田 剛


山田剛(やまだつよし)●プロフィール:スポーツの未来を読みとくメディア『SPREAD』の編集長。競馬月刊誌『UMAJIN』の元編集長でもあり、POG企画は別冊や特集を担当。毎年、仲間内のPOGを楽しみ、過去には皐月賞・日本ダービー制覇のサンデーレーシング所属馬・ドゥラメンテを、ドラフト1位指名で優勝したことが自慢。予想スタイルは穴狙いだが、POGの傾向は王道から穴馬まで幅広い。

POG2023-2024のツボ:クラブ馬から“アタリ”を選定する近道は、やはり所属厩舎。毎年、相当数の所属馬を多数の厩舎に振り分けるため、そこには各クラブなりの優劣や“見極め”が生じてくる。期待馬がリーディング上位厩舎に集まるのは当然として、地味でも丁寧な仕事をしたりクラブと相性のいい厩舎には、一般ファンには見抜けないような“掘り出し物”が預けられることもあるからだ。もちろん、2歳戦が得意、牝馬が得意、短距離馬に育つといった厩舎の傾向と、馬の個性がフィットしてこそ結果が出るので、そこは慎重に見定めなければならない。ここでは「馬の資質と厩舎の相性が◎」と思われる30頭をピックアップする。

ミッション
「一口クラブ所属馬」

-編集長が「出資したくなる」30頭-

母は米GI勝ち馬、国枝厩舎で出世街道へ

シックスペンス(牡)

父:キズナ母:フィンレイズラッキーチャーム(母父:Twirling Candy)厩舎:美浦・国枝栄生産:ノーザンファーム馬主:キャロットファーム

母はダート1400mの米GI・マディソンSをはじめ短距離重賞5勝を挙げた活躍馬。ミスプロ系ファピアノ産駒のCryptoclearanceの4×3のクロスを持ち、ここがスピードの源泉と推測。キズナを配された本馬はその初仔に当たる。デビューはそこまで早くはなさそうなものの、調整自体は順調な様子。血統配合的にはダート路線で活躍しそうで、芝ならマイルまでとなりそうだが、管理するのは名門・国枝厩舎。芝中距離ですでに3勝を挙げている同馬主の所属馬パラレルヴィジョンも父キズナ×母父ミスプロ系の産駒であり、馬の気性や仕上がり具合によってはクラシック路線での出世も見込めるかもしれない。

若手エース・斉藤崇厩舎で姉以上の飛躍を

レドンホール(牝)

父:リアルスティ-ル母:ハーレクイーン(母父:Canford Cliffs)厩舎:栗東・斉藤崇史生産:ノーザンファーム馬主:キャロットファーム

母は英オークス・愛オークスでともに3着に好走。英オークスの勝ち馬はクイーンエリザベス2世SなどGI7勝の名牝・マインディングだった。本馬は第3仔となる。まだ牧場で乗り込まれている段階だが順調さを欠くことはなく、秋にはデビューできそう。管理する斉藤崇厩舎はクロノジェネシスで名を上げた若手のエース。同馬主ではキラーアビリティでホープフルSを制している。姉のテーオーアリエスは有力馬主の小笹公也氏にセレクトで落札されたほどの馬。しかも初仔で中堅厩舎所属ながら、すでに2勝を上げて現役続行中。第3仔で斉藤崇厩舎所属なら、さらなる飛躍も期待できるのでは。

すでにゲート試験合格、芝の中距離で期待

トラジェクトワール(牡)

父:モーリス母:シャイントレイル(母父:ヴィクトワールピサ)厩舎:美浦・尾関知人生産:ノーザンファーム馬主:キャロットファーム

3代母が秋華賞に優勝したファビラスラフイン。近親には都大路Sを勝った現5勝のシフルマンが。3勝を挙げた母の初仔となる。すでにゲート試験に合格し、現在はNF天栄で調整が進められている。デビュー自体は早そうだ。母も近親の多くも勝ち上がるまでに数戦を要しており、管理する尾関厩舎もどちらかといえばじっくり仕上げる傾向にあり、馬と厩舎の相性はいい可能性がある。近視や血統傾向から芝の中距離で走るタイプ。また、モーリス×ヴィクトワールピサなら最後に急坂のある中山や阪神が向くのでは。同厩舎のスルーセブンシーズのような活躍に期待。

池添学厩舎が名門血統に挑戦

ナインストーンズ(牡)

父:キズナ母:シンハリーズ(母父:Singspiel)厩舎:栗東・池添学生産:ノーザンファーム馬主:キャロットファーム

オークス馬・シンハライトを筆頭に、ともに重賞勝ちのあるアダムスピークやリラヴァティなど、きょうだいが大活躍している良家の出身。そのシンハライトやアダムスピークの父はディープインパクトであり、本馬の父キズナも同産駒であることから、成功の確率はさらに高まるように映る。管理する池添学師は開業当初から期待されていたものの、なかなか大レースに勝てずにいたが、昨年のホープフルSをドゥラエレーデで制してようやくGIトレーナーの仲間入り。一昨年はスプリングS、昨年は青葉賞と、牡馬でクラシック路線の重賞に勝っている点も強調材料。上昇中の若手厩舎が名門血統に新たな風を吹かせるか。

勝手知ったる高野厩舎で早期から

アッファシナンテ(牝)

父:キズナ母:アディクティド(母父:ディクタット)厩舎:栗東・高野友和生産:ノーザンファーム馬主:キャロットファーム

半兄にマイラーズCなど重賞2勝のクルーガーやジュニアC1着やスプリングS3着など早い時期から活躍したサクセッション。管理する高野厩舎はクルーガーを手掛けただけでなく、牝馬の扱いが上手な点も高評価。現4歳世代はナミュールとスタニングローズがクラシック戦線を沸かせ、3歳世代もシングザットソングがフィリーズRを制した。またキズナ牝馬といえば、ファインルージュやマルターズディオサ、ビアンフェなど、若駒時から活躍する産駒も多い点も魅力だ。すでに栗東に入厩しており、ゲート試験も合格。仕上がりも早そうで、兄サクセッションのように6月中に勝ち上がる可能性も。

大ブレイク・西村厩舎が姉の経験を活かす

レザンクレール(牝)

父:キズナ母:マンビア(母父:Aldebaran)厩舎:栗東・西村真幸生産:ノーザンファーム馬主:キャロットファーム

姉のサンテローズは4勝でOP入り、兄ダノンジャスティスと姉ミッキーハーモニーはそれぞれ3勝と、きょうだいが軒並み走っている優秀な母の牝駒。また、出世頭のサンテローズも管理していた西村厩舎は現3歳世代が大ブレイク。ここまで13頭が勝ち上がり、ファントムシーフは共同通信杯に勝ち、皐月賞でも3着に好走した。古馬戦ながらファストフォースで高松宮記念も制して待望のGI初勝利を挙げ、現在波に乗っている厩舎だ。馬体が大きく故障にも悩まされたサンテローズとは真逆に小柄な馬体。その分、脚元の不安は少なく調整自体は順調そう。西村厩舎が姉の経験を活かせれば、姉以上に走ってくれるかもしれない。

新進厩舎の所属で兄を超える活躍を

バレルターン(牡)

父:リオンディーズ母:ピエリーナ(母父:チチカステナンゴ)厩舎:栗東・茶木太樹生産:社台コーポレーション白老ファーム馬主:キャロットファーム

母は地方で初勝利を挙げ、中央ダートで2勝。5歳兄のホワイトクロウは現1勝、4歳兄のトウセツは現3勝と、産駒成績が上昇しており、第3仔となる本馬はさらなる出世が見込めそう。トウセツの父ダンカークと同じミスプロ系のリオンディーズを配された点もプラスポイント。管理する茶木厩舎は開業3年目でまだ重賞勝ちこそないものの、2年目の昨年は20勝を挙げ、若手のホープとして注目されている。また現状ダートでの勝ち星が多く、ダート血統の本馬とも手が合うのでは。牧場では一頓挫あったものの大事には至らなかったようで、その後は順調な様子。このまま無事なら夏にはデビューできるかもしれない。

オークス2着の母を手掛けた師の“愛情”

ヴィントシュティレ(牝)

父:モーリス母:ピュアブリーゼ(母父:Monsun)厩舎:美浦・古賀慎明生産:ノーザンファーム馬主:キャロットファーム

母は1勝のみだがオークスで2着に激走。兄のルヴァンは3勝、姉のヴィルトブリーゼは現1勝で現役中。その姉と母も手掛けた古賀厩舎に預託された。姉は440キロ前後の小柄なタイプだが、父モーリスの妹は大型に出た様子。しかもデビューが遅かった妹とは違い、育成は順調でトレセン入りも近いそう。古賀師はこの血統に愛着が深いらしく、姉を大切に育てており、妹も同様に扱うはず。早期デビューが叶えば、母のように大舞台での活躍も夢ではないかもしれない。

同父・ユニコーンライオンのような活躍を

ワールドシリーズ(牡)

父:No Nay Never母:Elysea’s World(母父:Champs Elysees)厩舎:栗東・中内田充正生産:Northern Racing馬主:シルクレーシング

母は米国の芝中距離GIIIを4勝した活躍馬。本馬はその初仔に当たる。父のNo Nay Never産駒はJRAで7頭がデビューし2頭が勝ち上がり。1頭は鳴尾記念など重賞2勝し、宝塚記念では2着に激走したユニコーンライオンで、もう1頭は芝とダートでレコード勝ちを記録したフリード。距離適性は違えどいずれもスピード豊かなタイプであり、本馬もスピード面は期待できる。母方にデインヒルやシングスピール、ファピアノなど日本でも馴染みのある血が入っている点も好感。牧場サイドは短距離寄りと見ているようだが、この配合なら芝中距離もいけるのでは。海外通のトップトレーナー・中内田厩舎が管理することも強調できる。

超良血を牝馬得意の須貝厩舎が輝かせる

シャーリーゴールド(牝)

父:エピファネイア母:ボニーゴールド(母父:ディープインパクト)厩舎:栗東・須貝尚介生産:社台コーポレーション白老ファーム馬主:シルクレーシング

伯母がジャパンCと秋華賞に勝ったショウナンパンドラ。古くはステイゴールドやサッカーボーイを輩出し、近年もカラテなどを輩出した名牝系。さらに父エピファネイア×母父ディープインパクトという配合で良血中の良血といえる。母のボニーゴールドは2戦未勝利で早々に繁殖入りし、本馬は5歳時出産の初仔となる。管理する須貝厩舎はかつてはローブティサージュやコレクターアイテム、近年はなんといってもソダシと、牝馬を若い時期から走らせるのが上手。またソダシは初仔、ローブティサージュは第2仔で、母の初期の産駒でGIを勝っている点も注目できる。北海道開催にデビューが間に合えば、2歳重賞戦線に乗れるのでは。

評価の高い血筋で王道路線まっしぐら

アルレジャン(牡)

父:サトノダイヤモンド母:アルル(母父:Monsun)厩舎:栗東・藤原英昭生産:ノーザンファーム馬主:シルクレーシング

母は芝2400mの米GIII・ロングアイランドH勝ち馬。初仔の3歳姉・アルヴィエンヌは現在1勝現役中で、本馬は母9歳時出産の第2仔に当たる。父サトノダイヤモンドともども、若い父母の産駒で活力がありそう。また姉が美浦の林厩舎所属であるのに対し、牡馬に出た本馬はトップステーブルの藤原厩舎に預託され、牧場サイドとしても期待度の高さがうかがえる。さらにひとつ下のキズナ産の妹がセレクト当歳で高額落札されており、全般的に評価の高い血統だ。馬体は490キロと大柄でまだNF空港で調整中と、デビューはそこまで早くなさそうだが、年内にデビューできれば厩舎の手腕で王道路線に乗る可能性も。

スタニングローズはいとこ、
早期デビューで期待大

デンティベス(牡)

父:モーリス母:ロゼリーナ(母父:キングカメハメハ)厩舎:美浦・田村康仁生産:ノーザンファーム馬主:シルクレーシング

祖母がオークスや秋華賞でGI2着3回、重賞2勝のローズバドで、いわゆる“薔薇一族”の出身。近年活躍馬が少なかったが、昨年いとこのスタニングローズが秋華賞を制し、再び脚光を集めている。母は2勝止まりだったものの、全兄はダービーと菊花賞で2着し、ジャパンCを優勝したローズキングダム。本馬は第2仔となる。管理する田村厩舎は近年2・3歳戦の成績がよく、アスクビクターモアの菊花賞制覇は記憶にも新しい。すでにゲート試験に合格し、現在は育成場で調整中。6月デビューで即勝ち上がる可能性もありそうだ。

父が替わり新馬勝ちの兄以上の活躍を

ラパンリュネール(牝)

父:ロードカナロア母:クードラパン(母父:ダイワメジャー)厩舎:美浦・武井亮生産:社台コーポレーション白老ファーム馬主:シルクレーシング

母は芝で4勝。伯父のグランシルクは京成杯AH1着をはじめマイル重賞で活躍した。ひとつ上の兄・ラパンラピッドは同じ武井厩舎所属で新馬を勝ち上がり現役続行中。本馬は母8歳時出産の第2仔となる。同じ厩舎で慣れも見込める第2仔、しかも父がルーラーシップからロードカナロアに替わったのだから、兄以上の活躍が見込めそう。2歳早期デビューできた母や兄とは違い、仕上がりはやや遅めも、ここまでの調整自体は特に問題なし。母兄含め近親は軒並み大型なのだが、本馬は現在420キロ台の華奢娘。しかし逆に言えば血筋的に成長の余地があるわけで夏場の成長に期待したい。

若い牝馬得意の厩舎で母の代表産駒に

イーストオブエデン(牝)

父:モーリス母:クッカーニャ(母父:フジキセキ)厩舎:美浦・菊沢隆徳生産:ノーザンファーム馬主:シルクレーシング

母はJRA5勝で3歳時にはアネモネSや忘れな草賞で3着に好走。母の伯父にはダートGI級を4勝し、ゴドルフィンマイルを快勝したユートピアや中京記念など重賞2勝のアロハドリームがいる。きょうだい5頭のうち2頭が勝ち上がり、母の産駒成績はまずまずといったところ。この牝系を初めて手掛ける菊沢厩舎は2・3歳戦の成績が優秀なほうで、特に牝馬ではNHKマイルCを制したアエロリットを筆頭に、ウキヨノカゼ(クイーンC)、フィリアプーラ(フェアリーS)と3頭の3歳重賞勝ち馬を輩出している。仕上がりが早そうで、トレセン入りも間近。ポテンシャルのある血筋だけに、本馬が母の代表産駒になる可能性は大いにある。

無敗の牝馬三冠馬と同じ配合

シアブリス(牝)

父:エピファネイア母:ブリスフルデイズ(母父:キングカメハメハ)厩舎:美浦・黒岩陽一生産:ノーザンファーム馬主:シルクレーシング

母は1勝止まりながら、血統を遡ると4代母はダイナカール。ドゥラメンテやルーラーシップを輩出した偉大なる一族の出身である。トップサイアーのエピファネイアを付けられた本馬は母の初仔となる。エピファネイア×キングカメハメハの牝馬といえば、無敗の牝馬三冠・デアリングタクトをはじめ、府中牝馬S優勝のイズジョーノキセキや重賞好走多数のスカイグルーヴ、クラヴェルなど活躍馬が多く、ニックスといって過言ではない。仕上がりも早くすでにゲート試験に合格。美浦坂路で時計も出せている。デビュー戦の走り次第では牝馬路線の有望株になっても不思議ではない。

仕上がり順調で早期デビューも

スティールブルー(牝)

父:ルーラーシップ母:レディバード(母父:スマートファルコン)厩舎:美浦・宗像義忠生産:ノーザンファーム馬主:シルクレーシング

近親にフェブラリーS優勝のテスタマッタや地方交流重賞2勝のワンミリオンスがいるダート血統。しかし中央2勝の母は父がスマートファルコンながら芝でも勝利しており、伯母のオールポッシブルも芝で4勝している。母のきょうだいの大半は複数勝利を挙げており、コンスタントに活躍する優秀な一族。ルーラーシップを配された本馬は初仔となる。ここまで順調に調整されており、トレセン入りも間近の様子。管理する宗像師は昨年の高松宮記念で悲願のGI初制覇を達成。今年の中山金杯もラーグルフで制し、定年間近にして上昇している点も見逃せない。

姉3頭はすべて勝ち上がり

ルージュアベリア(牝)

父:キズナ母:シアードラマ(母父:Burning Roma)厩舎:美浦・田中博康生産:社台ファーム馬主:東京ホースレーシング

母はマディソンSなど米GIを3勝し、その兄Big DramaはBCスプリント勝ち馬という秀逸な母系。サトノルーチェ以下3頭の姉はすべてJRAで勝ち上がり現役続行中と、母の産駒成績も良好。またディープインパクトを父に持つ姉2頭は2勝を挙げており、同産駒のキズナを父に持つ本馬も母と相性がいいのではないか。加えてレモンポップでのフェブラリーS優勝でGI初制覇を達成した新鋭・田中博厩舎に預託される点も高ポイント。デビューは秋以降になりそうだが、姉3頭も決してデビューは早くなく、それでも2頭は新馬勝ち。本馬も調整自体は順調なようで、無事にいけば重賞路線に乗る可能性も。

現4勝の兄と同じ手塚厩舎所属

レッドレナート(牡)

父:レッドファルクス母:マレーナ(母父:ダイワメジャー)厩舎:美浦・手塚貴久生産:信岡牧場馬主:東京ホースレーシング

母はダートで3勝。ふたつ上の半兄・レッドゲイルはダートで4勝し、現在もOPクラスに在籍。父レッドファルクスは芝短距離GIを2勝したが、ダートでも4勝。産駒の成績はダートのほうが優秀で、本馬もダートでの活躍が見込めそう。管理するのはレッドゲイルを手掛けるトップトレーナー・手塚厩舎。昨年末に所属のウインマリリンが香港で待望のGI勝利を挙げ、今年はソールオリエンスが皐月賞圧勝と、いま勢いにも乗っている。本馬はここまですこぶる順調に調整されており、6月デビューも視野に。早い時期なら芝でも走ってくるかもしれない。

JC馬・ヴェラアズールと
血統組成が似ている!?

レッドライトニング(牡)

父:エイシンフラッシュ母:ブランシェール(母父:ディープインパクト)厩舎:美浦・鹿戸雄一生産:門別牧場馬主:東京ホースレーシング

母は地方の交流競走で1勝を挙げたのみだが、産駒のうち東京HRで募集した兄2頭はレッドランサー3勝、レッドライデンは現4勝と、それぞれ活躍。またこの2頭は父がどちらもキングマンボ系で、本馬はレッドライデンと同じエイシンフラッシュ。さらに管理するのも同じ鹿戸厩舎である点はなんとも心強い。またエイシンフラッシュ産駒といえば、昨年ジャパンCを制したヴェラアズールの記憶も新しく、母父クロフネ(米国血統)×母母父サンデーサイレンスという母方は、本馬の母父ディープインパクト×母母父シーキングザゴールド(米国血統)と近い血統組成を感じさせる。デビューは秋以降になりそうも、ここまでの調整は順調のようだ。

同厩・同馬主エヴァイユのような
歩みに期待

ルージュベルベット(牝)

父:ドレフォン母:プラトリーナ(母父:ディープインパクト)厩舎:美浦・黒岩陽一生産:ノーザンファーム馬主:東京ホースレーシング

ディープインパクト産駒の母は1勝止まりに終わったものの、祖母フラニーフロイドはダート短距離の米GI・プライオレスSに優勝している。本馬は母8歳時出産の第2仔。父ドレフォンも8歳時の種付けで、父母とも若くて活力に富みそう。母と同じ黒岩厩舎の所属であり、祖母の産駒のうち中央で勝ち上がったのは母のみ。そういう点でこの厩舎とは相性がいい血筋の可能性がある。デビューは秋以降になりそうだが、ここまで大きな問題はない様子。同厩・同馬主のルージュエヴァイユは年末の新馬→デイジー賞と連勝しており、同じような歩みに期待。

名牝エリモピクシー一族の期待を背負って

レッドレクス(牡)

父:ロードカナロア母:レッドオルガ(母父:ディープインパクト)厩舎:栗東・藤原英昭生産:ノーザンファーム馬主:東京ホースレーシング

母はJRA5勝で東京新聞杯2着や富士S3着など重賞での好走歴もアリ。祖母エリモピクシーは自身が7勝を挙げるとともに、産駒は重賞6勝のクラレント筆頭に重賞活躍馬を多数輩出した名繁殖だ。本馬は母の初仔であり、トップサイアー・ロードカナロアを配された期待馬。母と同じ名門・藤原厩舎に預けられたのも期待度の高さを物語っている。血統的には距離適性はやはりマイル前後か。デビューは早くても秋になるだろうが、父キングカメハメハの叔父レッドヴェイロンは10月末デビューからNHKマイルC3着までこぎつけた。基本的に早い時期から活躍する母系だけに、仕上がり次第では重賞路線にも乗れるはずだ。

牝馬三冠トレーナーが
ダート三冠にも挑戦!?

シークレットキー(牡)

父:ドレフォン母:キープシークレット(母父:ダイワメジャー)厩舎:栗東・杉山晴紀生産:ノーザンファーム馬主:シルクレーシング

母は中央ダートで2勝。近親にリアルスティールやラヴズオンリーユーがいる注目の牝系。本馬は母の初仔になる。管理する杉山晴師は開業4年目に無敗で牝馬三冠を達成したデアリングタクトを手掛けた若きトップトレーナー。同じシルクの管理馬ではアリーヴォで小倉大賞典を制している。母も初出走が2歳7月とデビューが早かったように、本馬も仕上がりは早そう。近々NFしがらきに移動予定だそうで、無事なら秋口までにはデビューできるのでは。父はドレフォンなので主戦場は母と同じくダートになりそう。血統的に中距離が守備範囲なので、うまく運べば整備された“ダート三冠路線”に乗る可能性も。

ロードの勝ち上がり一番乗りになるか

ロードバロンドール(牡)

父:エピファネイア母:エンジェリックレイ(母父:ダイワメジャー)厩舎:栗東・長谷川浩大生産:ケイアイフーム馬主:ロードホースクラブ

母は1戦未勝利も、祖母レディバラードは地方交流重賞2勝の活躍馬。伯父のダノンバラードはラジオNIKKEI杯2歳Sなど重賞2勝で皐月賞では3着に入った。きょうだい6頭のうち4頭が中央勝ち上がりと、コンスタントに走る家系。管理する長谷川厩舎は開業5年目の若手ながらナムラクレアで重賞3勝を挙げ、勝ち星も年々上昇中。叔母のセレッソを現3勝と活躍させたことを見込まれて、本馬が預託されたものと思われる。すでにトレセンに入厩しており、坂路やウッドで時計も出されている。6月の函館デビュー予定で、ロードの勝ち上がり一番乗りになるかもしれない。

フランケル産の母の分まで出世に期待

ロードレイナード(牡)

父:レイデオロ母:ポプラ(母父:Frankel)厩舎:美浦・斎藤誠生産:ケイアイファーム馬主:ロードホースクラブ

母は1戦未勝利もフランケル産駒の持ち込み馬で、名門・角居厩舎からデビューしたほどの期待馬だった。ひとつ上の半兄・ロードラディウスは現1勝の現役馬。新種牡馬・レイデオロを付けられた本馬は第2仔になる。母は多数のクロスを持つインブリードが濃い血統だったが、本馬はキングマンボの3×5がある程度で健康的。実際仕上がりも早く、すでにゲート試験に合格。美浦坂路で古馬と併せ馬も消化している。兄も7月初出走と早かったが、弟はそれ以上に早くデビューできるかも。距離適性は未知だがドレフォン産駒の兄が中距離を走っていることから、マイルまでは十分こなせるのではないか。

仕上がり早の父、短距離戦で期待

イリスアスール(牝)

父:イスラボニータ母:クイックメール(母父:タイキシャトル)厩舎:栗東・角田晃一生産:岡田スタツド馬主:ノルマンディーサラブレッドレーシング

母は中央ダートで3勝。叔父にキーンランドCに勝ったタニノマティーニ。姉のシュエットヌーベルは父がダート種牡馬のスマートファルコンながら全4勝中3勝が芝だった。ひとつ上の姉・ホウオウフェアリーは有力オーナー・小笹芳央氏が所有しており、母は高齢でもいい産駒を出している様子。勝ち上がった兄姉3頭は勝ち鞍がすべて1400m以下で、父イスラボニータの本馬も短距離が活躍の舞台となりそう。仕上がりが早く入厩も間近。叔父も姉も勝ち鞍がある北海道でデビューすれば、早期勝ち上がりにも期待できる。

億超えの母が果たせなかった夢へ

ブラーヴイストワル(牡)

父:ロードカナロア母:ヴィニー(母父:ディープインパクト)厩舎:栗東・池江泰寿生産:ノーザンファーム馬主:インゼルレーシング

ディープインパクト産駒の母は1勝止まりだが、その母・コケレールは仏GI・サンタラリ賞勝ち馬。セレクトではキーファーズの松島氏に1億4000万円で落札され、凱旋門賞制覇の夢も語られるほど期待された馬だった。ひとつ上の全兄・ドルヴァルはまだ未勝利の身。本馬は第2仔となる。兄も母も脚元に不安を抱えていたが、本馬はすこぶる健康で調整も順調。すでにトレセン入りし、ゲート試験にも合格している。管理するのは母と兄も預かった名門・池江厩舎。母は全4戦で上がり2位以内(タイ含む)を記録しており、その末脚を受け継いでいれば大成する可能性も大いにありそうだ。

ダービー2勝の友道厩舎預託で
オークス狙いか

アムールリーベ(牝)

父:シルバーステート母:テルアケリー(母父:Tapit)厩舎:栗東・友道康夫生産:ノーザンファーム馬主:インゼルレーシング

母は米国2歳牝馬GI勝ち馬。現2勝の姉レフトゥバーズをはじめ、きょうだいは軒並み勝ち上がり。本馬はシルバーステート産駒の牝馬ながらセレクトで8000万円の高値で落札。遅生まれでも高値がついたのは、それだけ出来がいいのだろう。管理する友道厩舎はインゼル代表の松島悠衣氏の父・正昭氏が所有するドウデュースでダービーを制覇。その手腕を買って預託されたものと思われる。仕上がりは早くなさそうだが、同じ5月生まれの姉レフトゥバーズと兄トラマンダーレは11月の新馬を勝利。また友道厩舎の現3歳牝馬・ハーパーも11月末デビューからクイーンCを制しており、早期デビューにこだわる必要はないかもしれない。

叔母アーモンドアイのような活躍に期待

パンドジェーヌ(牝)

父:エピファネイア母:パンデリング(母父:キングカメハメハ)厩舎:美浦・大竹正博生産:レイクヴィラファーム馬主:DMMドリームクラブ

母は未出走だが、ひとつ下の妹があのアーモンドアイ。ひとつ上の兄・コンティノアールは現2勝でカトレアSに勝ち、UAEダービーでは3着に健闘。母の産駒は初仔・0勝→第2仔・現1勝→第3仔・現2勝と、成績が年々上昇しており、第4仔となる本馬はさらなる前進が見込める。兄は父ドレフォンでダート馬に出たが、本馬の父はエピファネイア。全姉のロジネイアは未勝利ながら芝で複数回3着内に来ており、本馬も芝向きだろう。父エピファ×母父キンカメ×母母父サンデーという配合は三冠牝馬・デアリングタクトとまったく同じ。大竹師の評価も高く、牝馬クラシック路線での活躍に期待。

皐月賞2着馬と血統構成がソックリ

ラヴシュプリーム(牡)

父:サトノクラウン母:パーフェクトラヴ(母父:オルフェーヴル)厩舎:美浦・鈴木慎太郎生産:木村秀則馬主:広尾レース

母は1戦未勝利だが、兄が重賞2勝のクレッシェンドラヴ。兄の父はステイゴールドで、母の父はその産駒のオルフェーヴルだから血統構成は近い。広尾Rゆかりの血で、本馬は初仔となる。父は供用2年目のサトノクラウンなのだが、母父が重めのサンデー系で、母母父がノーザンダンサー系という血統構成は、皐月賞2着のタスティエーラとよく似ている。管理するのは開業3年目の若手・鈴木慎師。まだマイナー厩舎だが、引き継いだ馬をよく走らせていて、厩舎のYoutubeを見ても丁寧な仕事ぶりがうかがえる。ポテンシャルの高そうな本馬で厩舎の重賞初制覇とならないか。

名門・フェアリードール出身、
ダートで稼ぐか

アンモシエラ(牝)

父:ブリックスアンドモルタル母:サンドクイーン(母父:ゴールドアリュール)厩舎:栗東・松永幹夫生産:桑田牧場馬主:広尾レース

母は1勝止まりだが、祖母のきょうだいにはトゥザヴィクトリーやサイレントディールがいる名門・フェアリードール一族の出身。ひとつ上の兄・サンデュエルは現1勝で、本馬は第2仔となる。兄の父はロードカナロアで、ひとつ下はモーリスが付けられているのを見ると、牧場期待の繁殖であるのがうかがえる。兄同様に大きく出ているようで、新種牡馬の父・ブリックスアンドモルタルは未知数なものの、恐らくダートが主戦場となるだろう。管理する松永幹厩舎は近親のリオンリオンで3歳重賞を2勝しており、この血と相性がいいのでは。育成も順調なようで、デビューも比較的早そうだ。

▼その他、相馬眼のプロの指名馬はコチラ

▷ホースエージェント・岡井塾長ミッション「“生”で見た馬、聞いた馬」
-予算オーバーでも買いたかった10傑-
▷血統の鬼・覆面馬主1号ミッション「ダービー・オークス狙いの2歳馬」
-現役馬主が頂点を目指す牡牝10頭-
▷競馬事情通・覆面馬主7号ミッション「一口クラブ所属の2歳馬」
-あなたの出資馬は選ばれたか? 現役馬主が「出資したくなる」一口クラブ馬30頭-
▷SPREAD編集長・山田 剛ミッション「一口クラブ所属の2歳馬」
-あなたの期待馬はどう評価されるか? 編集長が「出資したくなる」一口クラブ馬30頭-
▷競馬評論家・田原 基成ミッション「勝ち上がり率80%超データ」
-データの達人が発掘した“確勝級”-
▷馬体評論家・アシタカミッション「ノーザンF生産・好馬体TOP10」
-馬体診断の相馬眼にハマった好素材-
▷JO-CHOミッション「馬産地“聞き耳”情報」
-POG攻略のカギは現場の声にあり-
▷血統評論家・井上 康平ミッション「新種牡馬“一番星”」
-配合ニックスからトレンド先取り-

特設コラム
NFTが変える競馬の世界

Copied title and URL