UMAJIN編集部


UMAJIN編集部●プロフィール:豊かな競馬ライフをサポートする競馬専門サイト『UMAJIN.net』でコンテンツの作成や運営管理を担う部門。サイト内の記事やニュースの執筆編集や、人気指数「WINDEX」の運営などを複数の担当者が行なっている。

POG2023-2024のツボ:3人の担当者がそれぞれ独自の視点で期待馬をチョイス。担当・今井は「トップサイヤ―から出世馬を狙う王道路線」、担当・尾崎は「活力のある若い繁殖の第2仔以降に注目」、担当・服部は「賞金額の高い大舞台に強い敏腕厩舎の管理馬狙い」。

オーナーに悲願のGIタイトルを贈る

シュヴァイゲン(牡)

父:ドゥラメンテ母:レッドラフィーネ(母父:ハービンジャー)厩舎:栗東・斉藤崇史生産:静内白井牧場馬主:林正道

母の母がクロノロジストなので叔母に有馬記念などGI4勝のクロノジェネシスやヴィクトリアマイルなどGI2勝のノームコアがいる名牝出身。父ドゥラメンテは初年度産駒からいきなりGI3勝のタイトルホルダーを送り出し、2年目は牝馬二冠のスターズオンアース。そして現3歳世代では桜花賞馬・リバティアイランドやホープフルS勝ちのドゥラエレーデ、NHKマイルC馬・シャンパンカラーと毎年GIホースを輩出。期待せずにはいられない配合である。林正道オーナー所有の現3歳にはセッション(アーリントンC2着)がおり、同馬の管理は斉藤崇厩舎。布陣から同オーナー所有の現2歳世代でシュヴァイゲンが一番馬の雰囲気もある。(今井)

目指すはマイル女王

ランポレッキオ(牝)

父:モーリス母:ヴィアメディチ(母父:Medicean)厩舎:美浦・林徹生産:ノーザンファーム馬主:吉田勝己

母ヴィアメディチは芝8Fの仏GIII勝ち。母父のメディシアンは英GI2勝で、そのうち1勝はマイル戦だった。半兄はマイルGI3勝のアドマイヤマーズで、父がマイルGI4勝のモーリスに替わって、生粋のマイラー感が漂う。本馬は早生まれらしく仕上がりが早く、すでにトレセン入りして美浦坂路で乗り込まれている。一方でモーリス産駒は2歳重賞【0.1.1.17】勝率0.0%、3歳重賞【4.6.5.49】勝率6.3%、古馬重賞【9.4.2.34】勝率18.4%と、イメージ通りの晩成型(2023年4月30日まで)。早めに勝ち上がりを決めたうえで、3歳以降のマイル路線での活躍に期待。管理する林厩舎が先日ソングラインでヴィクトリアマイルを制したのも朗報だ。(今井)

馬格のあるキタサンブラック産駒なら
大舞台も

スカイハイ(牡)

父:キタサンブラック母:タイキオードリー(母父:キングカメハメハ)厩舎:栗東・清水久詞生産:下河辺牧場馬主:石川達絵

半兄は芝3勝のスプマンテでオーナーも同じ石川達絵氏。すでに500キロ超と兄同様に馬格がある一方で、父譲りのきれいなシルエットで重さを感じさせない姿が印象的。現3歳世代(2023年4月30日まで)で芝戦100回以上出走した種牡馬の成績を見ると、キタサンブラック産駒は勝率12.6%(24勝)、複勝率37.7%といずれもトップをマーク。時代を牽引する種牡馬だ。イクイノックスやガイアフォース、スキルヴィングなど大型産駒が活躍する傾向にある点も本馬の推奨理由のひとつ。キタサンブラック×キングカメハメハの組み合わせでは、今年桜花賞2着のコナコーストが出ており、本馬も大舞台での活躍が期待できそう。(今井)

縁の深いオーナーの馬で
最後のクラシックに臨む

コンフェルマ(牡)

父:エピファネイア母:ブルーダイアモンド(母父:ディープインパクト)厩舎:栗東・音無英孝生産:レイクヴィラファーム馬主:近藤英子

全兄のアリストテレスはAJCCに勝ち、菊花賞ではコントレイルに僅差の2着。やや古い系統とはいえ、ダービー馬・フサイチコンコルドや皐月賞馬・アンライバルドを輩出した名門・バレークイーン一族の出身だ。きょうだいでは2頭目のエピファネイア産駒だが、これはアリストテレスの出来の良さを見てから付けられたものと推測する。エピファネイアは現3歳世代が期待ほど結果を出せなかった分、2歳世代で巻き返してくる可能性がある。管理する音無師は定年が近く、クラシックに挑めるのはこの世代が最後。本馬をはじめこのきょうだいをすべて所有する近藤英子オーナーとは縁が深く、本馬に懸ける思いは周囲の想像以上に強いはずだ。(今井)

モズカッチャンよろしくオークス狙いで

チルカーノ(牝)

父:ハービンジャー母:アロマティコ(母父:キングカメハメハ)厩舎:栗東・高野友和生産:ノーザンファーム馬主:サンデーレーシング

母は中央6勝で、秋華賞やエリザベス女王杯では3着に好走。兄のジオグリフは皐月賞を制し、兄アルビージャも現4勝。第6仔の本馬は父がハービンジャーだが、全姉のコパカティも初仔ながら2勝を挙げている。ハービンジャー×キングカメハメハという組み合わせは有馬記念を勝ったブラストワンピースやエリザベス女王杯馬・モズカッチャンと同じ。2頭とも早い時期から活躍している点も見逃せない。管理する高野厩舎は牝馬の扱いが得意だし、看板馬・ナミュールはハービンジャー産駒の牝馬である。兄姉と違い体は大きくないが、ここまで順調に調整されている様子。細身のスタイルから、モズカッチャンのようにオークス路線で期待したい。(今井)

長距離走った母でダービー向き

ヘデントール(牡)

父:ルーラーシップ母:コルコバード(母父:ステイゴールド)厩舎:美浦・木村哲也生産:ノーザンファーム馬主:キャロットファーム

母はJRAで5勝を挙げ、3歳時にはスイートピーSで3着に善戦。祖母のエンシェントヒルはダートで7勝そのうちOPが4勝という活躍馬だ。初仔の半兄・バンデアスカルは現1勝で、本馬は第2仔。木村厩舎は母も預かっており、この血統のクセを知っている点は心強い。すでにトレセン入りしており、ゲート試験にも合格。同厩舎が得意とする6月東京での勝ち上がりも望めそう。母が長距離で活躍しただけにダービー向きか。また先々は祖母の血が騒いでダートでも走るかもしれない。(尾崎)

オークスで母の忘れ物を掴みとれるか

チェルヴィニア(牝)

父:ハービンジャー母:チェッキーノ(母父:キングカメハメハ)厩舎:美浦・木村哲也生産:ノーザンファーム馬主:サンデーレーシング

母はフローラSを勝ち、オークスでも2着に入った実績馬で、本馬は第2仔。ノッキングポイント(毎日杯2着)の半妹にあたる。既に美浦トレセンに入厩済みで早期デビューも視野に入れているようだ。また「ハービンジャー×キングカメハメハ」はモズカッチャン(エリザベス女王杯、フローラS)、ブラストワンピース(有馬記念、AJCCなど重賞5勝)と2頭の古馬GI勝ち馬を輩出しているように、成長力がある血統構成で、長く楽しめる点も魅力。(尾崎)

世代最強マイラーの素質十分

レッドエヴァンス(牡)

父:ロードカナロア母:レッドアヴァンセ(母父:ディープインパクト)厩舎:栗東・音無秀孝生産:ノーザンファーム馬主:東京ホースレーシング

母はヴィクトリアマイル3着馬で、重賞6勝のクラレントなど4頭の重賞勝ち馬を兄に持つ良血馬。本馬は第2仔。音無調教師が「走るのは間違いないと思う」「クラシックに乗せたい」と賛辞を並べている逸材だ。「ロードカナロア×ディープインパクト」はファンタジスト(京王杯2歳S、小倉2歳S)、ボンボヤージ(北九州記念)と2頭の短距離重賞の勝ち馬を輩出しているように、血統構成からは芝向きのマイラーとしての活躍を期待したい。(尾崎)

小柄でも順調そのもの
早期デビューの可能性大

キャプテンシー(牡)

父:モーリス母:アドマイヤリード(母父:ステイゴールド)厩舎:栗東・松永幹夫生産:ノーザンファーム馬主:サンデーレーシング

母はヴィクトリアマイルの勝ち馬で、桜花賞でも5着に善戦。本馬は第2仔である。初仔の姉・キュムラスは体質に問題があり未勝利に終わったが、本馬は対照的にここまですこぶる順調に来ており、近々トレセン入りする予定。馬体は小柄ながら、母はGI優勝時が422キロで、デビュー戦は400キロを切っていた。さすがにそれよりは大きいと思われるので、あまり心配する必要はないだろう。管理する松永幹厩舎は同馬主のラッキーライラックを大成させており、本馬は“偉大な先輩”に続きたいところだ。(尾崎)

この世代のソールオリエンスはこの馬

サトノエピック(牡)

父:キタサンブラック母:ランドオーバーシー(母父:Bellamy Road)厩舎:美浦・国枝栄生産:社台ファーム馬主:里見治

母は米GII勝ち馬で、本馬は第4仔。ダートで3勝を挙げたアリエノールを筆頭に、母の産駒3頭はすべて中央で勝ち上がっていて仔出しも上々。「キタサンブラック×社台ファーム」は皐月賞を無敗で制したソールオリエンスと同じ組み合わせ。さらにこの世代、キタサンブラック産駒の牡馬で社台ファーム生産はこの馬だけであり、牧場サイドとしては力が入るところだ。国枝調教師も「クラシック路線に行けるんじゃないか」と悲願のダービー制覇へ向けて手応えを感じている様子だ。(尾崎)

イチから手掛ければ
ジェラルディーナ以上の活躍も

エヴァンジェリーナ(牝)

父:モーリス母:ジェンティルドンナ(母父:ディープインパクト)厩舎:栗東・斉藤崇史生産:ノーザンファーム馬主:サンデーレーシング

GI4勝のクロノジェネシスの活躍でトップトレーナーの仲間入りを果たした斉藤崇厩舎。同厩舎から選んだ本馬は、昨年のエリザベス女王杯を制したジェラルディーナの全妹。母はGI7勝の名牝・ジェンティルドンナだ。同母の産駒はほかにモアナアネラが中央3勝、マリーナドンナが未勝利でそれぞれ引退しているが、どちらも別の厩舎が管理。姉のジェラルディーナもデビューした石坂正厩舎所属時はパッとせず、斉藤崇厩舎に転厩してから飛躍を遂げた。この血統の特性を掴んだ同厩舎が姉と違ってイチから手掛けることとなり、姉を上回る成績を残す可能性がある。(服部)

世界の“YAHAGI”が
ダートの名門とタッグ!

レヴォントゥレット(牡)

父:ロードカナロア母:クイーンマンボ(母父:マンハッタンカフェ)厩舎:栗東・矢作芳人生産:グランド牧場馬主:未定

パンサラッサが獲得したサウジC1着賞金13億円がいまだ話題に上る矢作厩舎。同厩舎から選んだ本馬は、関東オークス優勝など地方交流重賞で活躍したクイーンマンボの初仔。近親には天皇賞・春を勝ったスズカマンボや最近では中山金杯2着のスカーフェイスなどがいる。代替わりしたグランド牧場の生産馬で、ノースヒルズがセレクトで購入。矢作厩舎が同牧場の生産馬を手掛けるのは2頭目で、もう一頭の4歳チェイスザドリームはすでに4勝を挙げOP入り。またノースヒルズとのタッグは無敗三冠のコントレイルでおなじみ。ダート路線で荒稼ぎしてくれそうだ。(服部)

ハーツクライ産駒は友道先生にお任せ

ベトルス(牡)

父:ハーツクライ母:エスキモーキセス(母父:To Honor and Serve)厩舎:栗東・友道康夫生産:社台ファーム馬主:社台レースホース

ドウデュースで2度目のダービー制覇を果たし、ジュンライトボルトでは初のダートGIタイトルも手にした友道厩舎。同厩舎から選んだ本馬はハーツクライの産駒。長距離戦を滅法得意とする同厩舎は、同様に長距離に強いハーツクライ産駒と相性がよく、これまでにも前述のドウデュースやJC馬シュヴァルグランといった活躍馬を手掛けてきた。また母は米GI・アラバマSの勝ち馬なのだが、先の先輩2頭も母は北米血統であり、この配合は勝手知るもの。持ち込み馬の姉・キスオンザチークは他厩舎所属で新馬勝ちしており、第2仔の本馬は姉以上の活躍が望めそうだ。(服部)

若き俊英トレーナーが名門牝系から一発

カリーニョ(牡)

父:ドゥラメンテ母:ジェラシー(母父:ハービンジャー)厩舎:栗東・杉山晴紀生産:ノーザンファーム馬主:近藤英子

デアリングタクトを三冠牝馬に導いた新世代のトップステーブル・杉山晴厩舎。今年も天皇賞・春をジャスティンパレスで制して存在感をアピールしている。同厩舎から選んだ本馬は、ダービー馬・フサイチコンコルドをはじめ数多くの活躍馬を輩出した名門バレークイーン一族。母ジェラシーはスイートピーSを優勝しオークスでも4着と高い素質を見せながら、その後は出走せずに引退。余力を残しての繁殖入りは好感が持てる。全兄・セレンディピティはホープフルSでも8着に健闘しており、今後の伸びしろもありそう。第3仔で同じドゥラメンテを父に持つ本馬はより大きく育つのでは。(服部)

相性のいい血統で
きょうだい3頭目の重賞制覇を

マイネルレグルス(牡)

父:スクリーンヒーロー母:マイネテレジア(母父:ロージズインメイ)厩舎:美浦・手塚貴久生産:ビッグレッドファーム馬主:サラブレッドクラブ・ラフィアン

ソールオリエンスが無敗で皐月賞を圧勝し、今や美浦のエースに上り詰めた手塚厩舎。同厩舎から選んだ本馬は、兄のマイネルファンロンが新潟記念に勝ち、姉のユーバーレーベンはオークス制覇。ほかのきょうだいも軒並み勝ち上がっており、極めて優秀な一族である。重賞を勝った兄姉は2頭とも同厩舎が手掛けており、この血と相性も抜群。またそれだけ出来のいい産駒なのだろう。父はこれまでのサンデー系からスクリーンヒーローに替わったが、手塚厩舎は同産駒のウインマリリンを大成させている。デビューは秋以降になりそうだが、歳が近いきょうだい3頭はみな新馬勝ちしており、無事ならまず勝ち上がれるだろう。(服部)

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